マリモの生態と特徴
阿寒湖のマリモ(学名:Aegagropila linnaei)は、淡水に生息する緑藻の一種であり、独特の球状の形状で知られています。このマリモは世界的にも珍しく、北海道・阿寒湖では特に大きく美しい球体に成長することで有名です。
1. 球状の形成
マリモは、糸状の藻が絡まり合って自然と球形を形成します。波の動きや湖底の緩やかな流れにより転がることで、表面が均等に光を受け、丸い形を保ちます。
2. 成長と寿命
成長は非常にゆっくりで、直径が1cm程度になるのに数年を要します。阿寒湖のマリモは直径10cmを超えることもあり、数十年の寿命をもつとされています。
3. 生息環境
マリモは清らかで冷たい湖水、安定した水質、そして適度な光量を必要とします。阿寒湖はその条件が整っており、マリモの群生地として国の天然記念物にも指定されています。
4. 分裂と再生
マリモは自然に分裂して増えることもあります。また、破れたマリモの破片が再び糸状になり、環境が整えば新たな球状マリモとして再生します。
5. 保護活動
観光や環境変化による影響を受けやすいため、地元住民や研究機関によって保護活動が進められています。阿寒湖では観光と自然保護を両立する取り組みが行われています。