欧州調査概要


阿寒マリモ自然誌研究会は、阿寒町教育委員会などの関係機関とともに、マリモとその生育湖沼の保全を目的として、様々な調査研究・教育普及活動をおこなっています。
マリモの生育が報じられていた日本国内のすべての湖沼について、1999年春までに調査を終え、これまで謎の多かったマリモの生態について多くのことがらを明らかにしました。一方で、日本国内では、人間の活動による環境の改変が進み、本来の自然環境が保存されているマリモの生育地は、もはや残されていないことも分かりました。
マリモの保護を講じるためには、マリモが本来どんな環境で生活しているのかを知る必要があります。そこで、1999年にアイスランド、ドイツ、オーストリア、2000年に、アイスランド、イギリス、スウェーデン、エストニアを訪れ、マリモ本来の生育環境などに関する様々な調査を行いました。


おもな研究課題

1)マリモの系統と分類
ヨーロッパのマリモと日本のマリモは同種か否か。
2)マリモの生態の多様性
マリモの生長や繁殖、球化に必要とされる湖沼環境はいかなるものか。
3)火山湖の環境とマリモの生育
マリモの生育する火山湖において、温泉の性質や着生基質としての溶岩は、マリモの生育にどのような役割をもつか。
4)湿原湖沼の環境特性
マリモの生育する低湿地の湖沼の環境特性を研究する。
5)湖沼生態系におけるマリモの役割
マリモは、湖沼生態系の中でどんな位置を占めているのか。

調査行程と日本側参加者
1999年
参加者 若菜  勇 (阿寒町教育委員会)
期 間 1999年6〜7月
調査地 アイスランド・ミーヴァトン湖
オーストリア・ツェラー湖
2000年
参加者 若菜  勇 (阿寒町教育委員会)
新井 章吾 (株・海藻研究所)
朴木 英治 (富山市科学文化センター)
植田 邦彦 (金沢大学)
羽生田岳昭 (金沢大学)
佐野  修 (いしかわ動物園水族館)
期 間 2000年6〜7月
調査地 アイスランド・ミーヴァトン湖
イギリス・リンネ協会
スウェーデン・各地
エストニア・各地



1999〜2000年の調査でマリモの生育が確認された湖沼・河川

  1999年の調査ではアイスランド・ドイツ・オーストリアを、また2000年の調査ではアイスランド・イギリス・スウェーデン・エストニアを訪れ、合計17カ所で野外調査をおこないました。
そのうち7湖沼1河川でマリモの生育が確認されました。
本報告では、エストニア・オイツ湖、アイスランド・ミーヴァトン湖、オーストリア・ツェラー湖、スウェーデン・ダンネモーラ湖という、代表的な4湖沼のマリモについて紹介します。
エストニア | アイスランド | オーストリア | スウェーデン | イギリス


本プロジェクトの一部は、スカンジナビア ニッポンササカワ財団(1999年度)、環境事業団地球環境基金(2000年度)の助成による。

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